『英語の読み方』

 『英語の読み方 ニュース、SNSから小説まで』を読みました。

なんとなくの要約

 いわゆる英語力とはどのようなものなのか、また英語を読める人が英語を読むときにどのように頭を働かして読んでいるのかについて書かれている。筆者は最近のコミュニケーション偏重の英語教育に疑問を呈しており、英語をよめるようになることが、総合的な英語力を上げることにつながると主張している。時事英語でよく出てくる用法から記事の見出しの読み方、またはSNSや漫画におけるカジュアルで砕けた英語を読むコツが書いてある。たとえば、時事英語ではメディアの中立性を保つために連鎖関係代名詞が多用されたり、分詞構文を用いて情報を追加で示しめしたりすることがある。記事の見出しは、短い文章で端的に内容を伝えなければいけないため、略語を使ったり1語で言い換えを行ったり長い名詞句を使ったりする。これらの英語は時にネイティブをも混乱させるため、特に注意が必要である。おすすめの英語勉強法が書いてあったり、Whole Part法と呼ばれる論理の組み立て方を説明していたり、と大学受験生や大学受験が終わった人にもおすすめである。


感想

予想を超える面白さだった。時事英語は受験時代に1日1記事読んでいたが、おそらくしっかり読めていなかっただろう...。ポーの『黒猫』は大学の授業で一度読み、あまり理解できていなかったが、今回の解説で少しもやもやが晴れた。実は解体新書をまだ終わらせていないので早くやりたい。